偏差値50の中高から医学部・旧帝大も行けます
はじめに
たまに「中学受験の準備を始めたけど(あるいは入学したけど)、偏差値50やそこらの中高からはもう医学部や早慶・旧帝大あたりは無理ですよね~」なんておっしゃる親御様がいらっしゃいます。私はそのたびごとにムッとします。なんちゅうこと言うんですか!最も身近で応援すべき存在であるはずの親御様が、これから成長し巣立つ我が子の大いなる飛翔の可能性を否定し、一方的に将来の可能性を限定して「せいぜいこんなもん」と悲観的な言い方をするとは。これは許せません。「喝」です。
じゃあ行けるのか?
行けます。行けないなんて言わないし言わせない。ただしそのためには、お子さんの中高での過ごしかた次第ですし、親御様自身の成長や環境整備次第です。可能性は充分あります。偏差値50の中高でも、エリートになれる行ける可能性は「公立中→それなりの公立高校」というお子さんよりもずっと高くなります。ですが、親御様が何も勉強なさらず何も手を打たず状況に任せきり、お子さんも学校の指示通りに流されっぱなし、そして何もやらなくなったなら、やはりその学校が持つ偏差値通り、あるいはその下位層になる、とも言えます。
学校は全体しか見ない
学校は集団指導ですので、グンッと伸びてくる子が一部いて、激烈に下がる子が一部いて、中間層はそのまま想定したとおりの最終学歴になる、という感じですね。よく言う2:6:2の法則ですね。集団指導は一人ひとりに最適な環境や負荷を準備するというのはもちろんやりません。生徒側が学校に合わせることが原則です。授業や宿題量、備品、指導者など条件は同じですので、そのもとで自力で抜け出してきた者を優遇します。ここが個別指導と異なる所です。いい学校に入れば優秀になるわけではありません。入ったままで放置していると、勉強習慣やIQ、ストレス耐性、目的意識、自己肯定感などの「もともと持っていたもの」だけに頼る成長になります。そこで「もともと持っていたもの」に「新たに獲得したもの」つまりさらなる向上を促進させるには、入学後の過ごし方が大切となります。
中高生からは自立した学びが必要
小学校までは親御様の指示を聞いていたお子さんも、中学に入ると自立期(反抗期)を迎えて多くは親御様の指示を聞かなくなります。これはお子さんが「自分の人生を自分でコントロールしたい」という意識が出て来たことを示すものですので、大変喜ばしいことですね。親御様は少しずつ見守る体制に移行していきます、もちろん先回りはかかさずに、です。そのような「自立した学び」に向かわせることが親御様の大切な役回りになります。そこで大事なのが、自立期を迎えたお子さんを専門的に個別に見てくれる人がいるかどうか、です。本人の自立した学びを身に付けるのは時間がかかるかもしれないし、うまく身につないかもしれないと考えた時に、お子様に寄り添う存在として、そのお子さんを直接的に導く人がいることが理想です。旧帝国大学や医学部に入れると仮定して、そこからやるべきことを逆算してPDCAサイクルを回せる人、とでも言いましょうか。つまり個別指導者です。
関わる大人の数
学校は基本的に集団授業ですので、個別対応はあまりしてくれません。個別対応を売りにしている私立もありますが、効率を考えると個別指導の専門家と比べるとやはり劣ってしまうのは必然です。そこで最近感じたのですが、ハイレベル校の落ちこぼれの生徒を見ていると、成績向上について関わってくれる大人が極端に少ないんじゃないのか、と。詳しくは別の項でも書きましたけどね。関わる大人の数が多ければ多いほど、刺激やきっかけが多くなります。もちろん、「ただ関わるだけの大人」は学力に限定すると効果は低い印象です。学力向上について造詣の深い大人で、なおかつお子さんとしっかり関わってくれる大人が理想です。
ほったらかさないで
偏差値50だからと言って、「もう偏差値65以上は無理だな」とあきらめるのは早いですよ。いくらでも成績を上げられる余地はあります。そういう生徒をたくさん見てきましたから断言するのですが、そういう生徒に必要なのは本人や親御様が嘆いて放置することではなく、そこから救い出す人、導いてくれる人や環境を探すことです。学校は集団指導なので個別にはほぼ対応しませんし、できません。成績に行き詰るお子さんを見て、何が足りないのか、何が不必要なのかをじっくりお考え下さい。そして適切に導く人や環境を探してくることこそ親御様の仕事です(渡嘉敷は1時間3,300円~、教育相談は無料~、さりげなく営業すいません)。もちろん親御様が導く人になってもいいと思います。ただし、同居して長いですし、なおかつ血がつながっているから難しい気はしますね。
一番困っているのはお子さん
成績の悪いお子さんはほぼ間違いなく「このままはイヤだなあ」とは感じています。ですが、「さあ、成績も悪いから〇〇しなさい」というアプローチですとだいたい拒否されるか、渋々やらされて成績は上がりません。まずは、「今まではこんな感じだったのが現状はこんな感じ、このまま行くとこんな感じ、その後の人生はこうなる感じ、今こうするとここまで上げられるかな。その後はこんな感じ」、というのを理解させることが必要ですね。そういう話をしてくれる経験豊かな指導者を訪ねてみてはいかがでしょうか。無料体験などはどこでもやっているでしょうからね。ただし、ほとんどの個別指導や家庭教師協会は、経験豊かな管理職と実際に生徒に教える講師は別ですから、若い大学生講師が担当になる可能性もあります。もちろん上手く転ぶこともありますよ、相性が抜群にいいこともあります。
親御様も勉強してください
じゃあ塾の無料体験ツアーにでもいくか、という話になりますが、もちろんそれはお子様の承諾があるならいいことだとは思います。しかし、親御様の塾を見る目も肥やしていかなければなりません。どの塾もやはり入会して欲しいですから、体験時や入塾相談時にはいいことばかり言います。そこで親御様に教育や受験についての知識があれば、塾を親御様が判定する物差しが増えることにもなりますね。たとえば〇〇高校って県内偏差値はいくら?全国ではいくら?△△大の法学部って全国偏差値いくら?共テは何点必要?などと質問した際にどう反応するか、ですね。この辺りは調べたらすぐ出てきますし、近所の県内高校のだいたいの偏差値ぐらいは覚えているのが普通です。その他、親御様の勉強方法としては、書籍、you tube、オンライン講座などがありますよ。お子さんは昼間は学校という強制労働をして夕方~夜に塾という強制労働をしています。ですから親御様も夕方~夜に強制労働を入れても、理不尽ではないですよね?
偏差値50の学校からでもエリートになれます絶対
ということで、中高の過ごし方次第で充分エリートにはなれます。ただそれには親御様も勉強して行動して成長すること、お子さんの学力とメンタルを、大学受験から逆算していい状態に持ってくること(グランドデザインと呼んでいます)、が大切です。高2の夏までなら間に合う可能性があるので頑張ってください。頑張って、と言うと、「親が主導権を持たなければ」と肩に力が入る親御様がいらっしゃいますが、そうではないですよ。親御様はお子さんの伴走者ですから「優しい言葉で指摘」「ヤバい部分をやんわり疑問形」で、本人がこうしたいというのを引き出すだけでいいですよ。問い詰め・ダメ出し・強制・否定は、お子さんが満足できる結果が出なければ禍根を残します。あくまで、お子さん中心に、ですよ。
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渡嘉敷真仁:masatokashiki@gmail.com